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資料1-1 平成12年度以降の調査研究計画(案)

平成12年度以降の調査研究計画(案)を説明する。実験としては、検討1:警告ブロックの敷設幅拡張効果の検証、検討2:柱のためにブロックを連続的に直線配置できない箇所における配置方法の検討、検討3:線路直角方向が狭い箇所における表面敷設物の改善、の3つを行う予定である。また、駅ホームの誘導・警告ブロックに関する現状把握を行い、平成13年度に、誘導ブロックを含めた一元的敷設方法の提案等の総合的検討を行う。

検討1は、警告ブロックの敷設幅と歩行者の停止距離との関係を明かにする目的で、模擬環境において実験を行う。これは、ブロック形状が切り替わる場面と未敷設場所からの進入の2条件を行う必要がある。ブロックの敷設条件は、条件1)ブロック幅30cmで警告ブロックのみ、条件2)ブロック幅40cmで警告ブロックのみ、条件3)ブロック幅60cmで1]警告ブロック30cm+警告ブロック30cm、2]警告ブロック30cm+誘導ブロック30cm 条件4)ブロックなし、の5種類である。進入角度は、幅の効果をメインに検討するために、最小距離となる90度とする。白杖を使用する条件と制限する条件の2通りを行うことにする。基本的に、対象ブロック敷設部の端部から被験者が停止した地点までの距離を測定・記録する。ブロックのどの部分を踏んだか、また、ブロックを認識してから何歩踏み出したか等について、どのように計測、記録を行うかは今後の検討課題である。

・ 実験で用いる、ブロック、ならびに実験の時期、場所等は決まっているのか。

・ (事務局)通産省のパターン認識実験(JIS化への検討)で最良の結果が得られたものを用いる予定である。実施スケジュールとしては、9月中に予備的な実験を行い、10月から本格的な実験に取り組む。実験場所は、鉄道総研の建物の屋上を考えている。

・ 警告ブロックを2列敷設したもの(以下、同種2列敷き)の方が、誘導ブロックと警告ブロックを組み合わせたもの(以下、異種2列敷き)より良く止まれるという結果が得られた場合、同種2列の方が良いと判断するのか。どちら側が線路側であるかを知らせるという点では、異種2列敷きの方が優れている。それが否定されることを危惧する。

・ 異種2列敷きに関しては、直角方向で進入した時、誘導ブロックが手前にあっても認識できるかどうかは、同種2列敷きより検知性が劣るとしても測定すべきである。これまで、このタイプは敷設されていないので、どの程度、検知性が低下するのかを確認する必要がある。それとは別に、「警告が手前で誘導が後」と、その逆の順序になるように進入させた時の方向性の認識がどうなるかは別途検討する必要がある。

・ (事務局)逆方向からの進入に関しては、敷設域の点で困難な面もあるが、実現に向けて検討する。

 

 

 

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