日本財団 図書館


2] 警告ブロック敷設幅30cmにおける歩行条件4種類の比較

次に、白杖使用の有無と誘導ブロック使用の有無に着目してホーム縁端を知らせるブロックの敷設幅が30cmの場合の各歩行条件における停止距離と累積停止割合を比較する。図3.28は、敷設幅30cmの場合の4条件に関する停止距離のヒストグラムと累積停止割合を示したものである。

 

044-1.gif

図3.28 敷設幅30cm条件の停止距離ヒストグラムと累積割合

 

どの歩行条件においても無停止があったが、ホーム縁端を知らせる警告ブロックから80cm以内に停止できた割合は、それぞれ90%前後に達した。ブロックに気づくことができれば、停止割合はかなり高くなる。

次に停止距離について検討する。杖あり条件の「杖あり誘導あり30」と「杖あり誘導なし30」は、0cm以内で停止している試行が杖なし条件よりも多くなっているが、これは足より先に前方に伸ばした白杖によってブロックを検知するためである。白杖を適切に使うことができれば、より高いブロック検知率が期待できる。具体的には、白杖の先端を床面に設置させながら左右方向に滑らせて、床面の形状の変化を検知するという方法になる。今回の被験者の中には、白杖の先端を縦方向に滑らせて使用していた人もいたが、白杖が警告ブロックの突起の間を滑り抜けるケースもごく稀にあったので、横方向に滑らせる方がブロック検知率は高くなると考えられる。なお、停止距離が80cmを超えた試行の内容を資料編2-8に添付したので参照されたい。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION