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1] 杖なし誘導なし条件における警告ブロック敷設幅3種類の比較

杖なし誘導なし条件では、ホーム縁端を知らせる警告ブロックの敷設幅を30cm、40cm、60cmの3段階で変化させた。その結果が図3.26である。横軸は10cm区切りで停止距離区分、左の縦軸は当該停止距離区間の該当試行数、右の縦軸は累積停止割合となっている。

80cm以内の停止割合を比較してみると、「杖なし誘導なし30」で94.1%、「杖なし誘導なし40」で95.6%、「杖なし誘導なし60」で100%となっており、警告ブロックの敷設幅が広くなれば80cm以内の停止割合は高くなっている。「杖なし誘導なし30」でも80cmを超えて停止するのは86cmの1回だけであり、今回の実験範囲で考えれば、停止割合は80cm程度で頭打ちになることが推測される。

次に停止距離を比較してみる。「杖なし誘導なし60」では、他の2条件と比較して停止距離0cmの試行が極めて多くなっている。また、無停止試行もなくなっている。これは、警告ブロックの敷設幅が拡張されたことで警告ブロックを跨ぐ確率が少なくなったこと、警告ブロックと足が接触する回数が増えること、ブロックの幅が広いためその中に止まることができることに起因していると考えられる。敷設幅を60cmまで拡張できるならば、その効果が大きいことがわかる。

 

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図3.26 杖なし誘導なし条件のおける停止距離のヒストグラムと累積割合

 

 

 

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