サキュレータは図4・13に示すように、端子、1]→2]、2]→3]、3]→1]方向に入る信号は反射も減衰もなく通過するが、逆の方向へ非常に大きく減衰する回路である。したがって1]にマグネトロン2]に空中線3]に受信機を接続すると、マグネトロンからの送信出力は空中線から発射され、物標からの反射入力は空中線から受信機に向かうことになる。これは前述のTR管、ATR管を使用した送受切替え回路と同じ動作を行える。
実際にサーキュレータを用いた送受切替え回路は、図4・14に示すように、サーキュレータとダイオードリミッターや、TRリミッターとダイオドリミッターを組み合せている。これは、マグネトロンの出力が大きいときには、サーキュレータのアイソレーシヨン(逆方向損失)では防ぎきれないで送信電力が逆方向に漏れてミキサーダイオードが焼損してしまうのを防ぐためである。