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雪の場合は一般に雨よりもその影響が弱いが、自船の周囲に反射を現し、他船の映像を隠し、また、電波を弱める効果がある。

(3) 潮目

潮目は波立ちの状態が違っていたり、浮遊物が集っていたりして、海岸線のような紛らわしい映像を現すことがある。

(4) 砂じん

ペルシャ湾を航行する船からの報告によれば、砂じんも陸地や島と間違うような映像となることがあるということである。

(5) 送電線

海峡を横断して張られている送電線は、その海峡を通航する船舶にとって非常に都合の悪い映像を表すものである。図2・9のように送電線は船からの垂線の足にあたる点だけが反射が強く、そこだけが輝点となって現れる。したがって、船がその送電線に近づくにつれて、岸から出てくる小舟がちょうど船にぶつかるように水路の真中を横切って近づいてくるように見えるからである。送電線が船の航路に対して斜めになっているときには、この現象に注意する必要がある。

 

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図2・9 送電線の映像

 

(6) 背面区域

レーダーの電波は、3cmとか5cmとか10cmというように波長の短い電波なので、光と同じように物標の背後に回ることはできない。そこで、自船のマストやデリックポストの背後に物標が隠れたときは探知できなくなり、その船の映像は消えることになる。また、島も自船から見える部分だけとなって、形が変わって映るから注意しなければならない。

 

 

 

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