注 (1) ただし、船舶設備規程によれば照明への供給電圧は探照灯、投光器、集魚灯を除き150V以下であることに注意しなければならない。
(2) 小型船舶とは総トン数20トン未満の船舶をいう。また、小型漁船とは総トン数20トン未満の漁船をいう。
標準周波数は60Hzであるが、国によっては50Hzが採用されている。
一般に船内電源としては動力用は440V、電灯用は100Vを採用しているが、これに対する発電機の定格電圧は450V又は445Vとし、船の大きさによって決定する。
100Vは変圧器によって降圧されるが、変圧器二次側の電圧は、一次側のタップ(JEMでは450V、445V、440V)を切換えることにより調整出来る。
外国船においては、その国の陸上配電電圧を基に決められているので、上記のほか、欧州系では動力用380V、米国系では電灯用120Vなど異なった電圧が採用される場合がある。
欧州系では三相4線式が採用される場合があり、動力用は380Vとし、電灯用は変圧器を使用しないで中性線電圧を使用するので220Vとなる。この場合、一般には50Hzの周波数が採用されている。
(2) 配電方式
配電方式はその系統の使命と重要度ならびに経済性を重視し、次の諸点に留意して選定しなければならない。
(a) 給電の持続が連続的であり、信頼度が高いこと。
(b) 安全であること。
(c) 操作が簡単容易であること。
(d) 電路の故障時、他の健全な回路に悪影響を及ぼさずに、ただちに、故障回路を分離できること。