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4・3・5 静止機器

(1) サイリスタ(thyristor)

半導体を使ったスイッチング素子の総称で、SCRもその一つである。これには多くの種類があるが、用途に応じて使い分けしている。船舶用として主として使用されるものに、交流電圧調整装置、電動機速度制御装置、その他インバータ等がある。過度の温度上昇、過電流、過電圧には弱いものであるから、これらの点について特に注意が必要である。

(2) コンデンサ(Condenser)

電子機器に使用するコンデンサは小型のものであるが、電力用は大型となる。ここでは配電網の力率改善用コンデンサについて述べるが、一般にアルミ箔を電極とし、ロール形又はプレート形に巻いたもので、一般に絶縁には厚さ0.008〜0.06〔mm〕の絶縁紙を3〜7枚重ねて使用し、電圧及び容量に応じて直並列に接続して、容器に納めたもので、パラフィン、コンパウンド又は絶縁油を含浸して密封したものである。

 

4・4 復習問題(6)

(1) 舶用機器の基準周囲温度について述べよ。

(2) 舶用機器の動揺、傾斜の基準を示せ。

(3) 発電機を励磁方法により分類せよ。

(4) 変圧器の変圧比について述べよ。

(5) 蓄電池の用途を述べよ。

(6) 配電盤の種類を述べよ。

(7) 単相誘導電動機の始動のため如何にするか図を書いて説明せよ。

(8) かご形誘導電動機の回転子の形名に対する始動電流と始動トルクを大略の値〔%〕で示せ。

(9) シンクロ電機とは如何なる作用をし、かつ、その用途について述べよ。

(10) 誘導電動機の速度制御について知る所を述べよ。

(11) コンデンサは如何なる役目をするか述べよ。

 

4・5 電熱器類

4・5・1 加熱器

機関用の潤滑油及び燃料油を加熱するために、シーズヒータ即ち、コイル状の発熱源を通常軟鋼管内に納め、また、熱伝導率がよく、高温で絶縁性のあるマグネシアを挿入し、固めたものを使用する。また、自動温度調節器と併用する加熱温度は潤滑油で40〜60℃、燃料油でA重油40〜60℃、B重油で60〜80℃、C重油で80〜95℃が通常である。

 

4・5・2 電気レンジ(electric range)

電気レンジには魚焼き、フライ、てんぷら、いため料理、焼肉など直接熱を利用するため、高圧式と低圧式の2種類がある。容量は15〜25名の調理用で魚焼器、ホットプレート、オーブン等を合せて22kW位になる。

 

 

 

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