2・2・1 縦の強さ
図2・4に点線で示す船体をA、B、C、D、Eのブロックに分割して考えたとき、この船舶が浮力を受ければ実線で示した矢印のように、一般的には、A、Eブロックは下方に、Cブロックは上方に変形を起こそうとする。ところがこれに波の影響を入れればさらに複雑となる。図2・5の(a)(b)は航海中の船が船の長さにほぼ等しい波長の波に遭遇し船体が折り曲げられようとする状態を表わしたもので、この縦方向の折り曲げに対しては、甲板、外板及び骨材が抵抗する。
船が破壊されないためには以上のとおりの各種の外部からの力に抵抗できる部材の強度が必要であるが、これは部材の厚さ組み立て方により求められる。