随想
「国際燃焼機関会議(CIMAC)重油ワーキンググループ会議」に出席して*注)
西尾澄人**
1. まえがき
この度、舶用機関学会の技術者海外派遣事業の一環として、平成12年9月26日(火)にスペインで開催されたCIMAC重質油ワーキンググループ会議参加のため海外出張したので、その概要を報告する。
CIMACに関しては、日本内燃機関連合会が日本側の窓口ですが、CIMACの重質油ワーキンググループ会議と潤滑油ワーキンググループ会議については本学会の燃料潤滑研究委員会が委託を受けて実務の作業を行っている。筆者は燃料潤滑研究委員会の幹事をしており、今回、CIMAC重質油ワーキンググループ会議に派遣されることとなった。
2. 海外出張報告
9月25日(月)、成田発の飛行機に乗ってスペインに向かった。スペインには直行便がなく、フランス経由で行くこととなり、スペインのマドリッドには夜9時30分、宿泊のホテルには夜10時30分に到着した。スペインとは7時間の時差があり、1日目はいつもより7時間長い一日となった。
9月26日(火)、ホテルを8時に出発し、CIMAC会議会場にタクシーで向かった。会議は9時からであるが、30分早く到着し、まだ議長のKjeld Aabo氏(MAN B&W)、幹事会社のPedro Miguel Martinez氏(CEPSA)と会議で分析結果を報告するPer Holmvang氏(DNV Petroleum Services)が打ち合わせをしている時であった。9時頃には委員の方が続々と到着し、会議が開始された(会議内容は後述する)。会議は夕方5時に終了した。この日スペインの方が計画したディナーに参加することにしたが、夜10時に集合ということを聞いて少し驚いた。いったんホテルに戻り時差ボケを治すために仮眠を取ったが、スペインは夜7時になってもまだ明るく、これにも驚いた。夜10時にCOR-RAL DE MORERIAというレストランでディナーが催されたが、ここはフラメンコが見れるという有名なレストランで、フラメンコのショーには感動した(写真1)。ディナーは夜中の1時過ぎ頃まで続き、ホテルに戻ったのは夜中の2時であった。
9月27日(水)、9時から国際規格“舶用重油”(ISO 8217)の作業部会(ISO/TC28/SC4/WG6)に参加した。この会議は通常CIMAC重油ワーキンググループ会議と同一会場で翌日に開催されている。今回は議長のPeter Newbery氏(Consultant-marine fuels and lubricants)の好意でオブザーバー参加が出来た。会議は夕方5時まで燃料規格の改訂作業について行われた。
9月28日(木)、マドリッドを発ち、翌日29日(金)に成田空港に到着し、無事3泊5日の海外出張を終了した。