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平成一二年度 消防機器の改良・開発 最優秀作品

「S式吸管媒介金具の開発」

岡山市消防局

003-1.gif・河本大・高津正輝

 

水槽付き消防自動車は、積載水量を超えた放水をする場合他車からの中継送水を受けるか自然水利から取水するが、後者の場合ストレーナ付き吸管を水利に投入後、エジェクターを使用して吸管内の空気を排出し吸管内を負圧にする事により水を吸管内に導きポンプによって加圧放水する。

この場合次の条件が必要となる。

一、エジェクターを使用できる圧力で放水中である事。(効率)

二、中継送水により水量が十分ある事。(エジェクター作動時間)

積載水量(二〇〇〇リットル)では実戦上エジェクターによる水利の切り替えは不可能である。

三、水利までの落差は小さい方が良い。(効率)

以上の条件が満たされない場合取水に失敗し一時放水不能となる場合がある。

これらは全て吸管内の空気が原因である。

そこで吸管内を積載水で満たし空気を排出する事を試みる手段として吸管のストレーナ側に一方向のみに開くバルブを設け積載水で満たした後はポンプに水が吸われることによってバルブが開く媒介金具を作成した。(図一・一の二)

 

図1 媒介金具寸法

003-2.gif

材質

媒介金具本体 ・真鍮

バルブ ・ステンレス及び鉄

ボルト ・ステンレス

片倒防止爪 ・鉄

バルブの取り付けは、軸と金具に3ミリの穴をあけボルト止めとする。鉄の部分はステンレスが好ましい。

 

 

 

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