放水中ポンプ側に流れている積載水は低圧放水又は、放水中止時に吸管コックを開くことによりストレーナ側に流れる。
この時には、媒介金具のバルブは積載水の流下圧力によって閉じるため吸管内に積載水が溜まり空気をストレーナ側に押し出す。(写真一)
次にタンク(積載水)吸水コックを閉じれば、ポンプにより吸管側からの吸水が始まりバルブが開く。(写真二)
この際にかかる時間はエジェクターと比較して極めて短時間であり特に落差が大きい程その効果は、顕著である。(表一)
その他、吸管内に水を留める構造である為、落差等に起因する落水危険が大幅に減少する効果を認めた。
又、構造が単純なため故障の心配がほとんど無く、日常の手入れも注油程度で十分機能を維持出来る。(写真三)
水槽付き消防自動車は構造上、積載水を放水中エジェクターを機能させるためには〇・五MPa以上の放水が必要で(ノズル二三ミリ・毎分七八〇L)、二〇〇〇Lでは一線で約二分三〇秒・二線では(一五六〇L)約一分一七秒の放水時間しか得られず活動時では積載水が一/二程度減少後から、水利の切り替え作業に取りかかる事が多く物理的に間に合わない。