その後、園児向けのビデオを鑑賞、お家のお父さん、お母さんへの防火のチラシとメッセージ(火あそびしません)マスコットをプレゼントし、園児たちは火遊びの恐ろしさを理解してくれた様子でした。
二 一日消防体験
小学生(五、六年生)を対象に夏休み消防体験を実施、消火、救助体験などを通して消防の仕組や仕事を理解し、人命の尊さと防火に対する意識の高揚を図ることを目的として毎年、北消防署、南消防署管内でそれぞれ実施しています。
参加した児童たちは、消火器を使用した消火訓練やポンプ車からの放水訓練、救助ボートを使用した水難救助など、普段体験することのできない貴重な体験に元気いっぱい取り組んでいました。
救助体験では、はしごを登るはしご登はんや、ロープを腕の力だけで登るロープ登はんにチャレンジ、その記録は認定証としてプレゼント、昼食は消防職員が自慢の腕をふるいカレーライスを作りごちそうし、おかわりする児童もいるほどでした。
三 消防クラブの活動
管内には現在、幼年消防クラブ三八(二、三一三人)、少年消防クラブ一一(九一人)、婦人防火クラブ七(二六、一四八人)が有り、それぞれ工夫をこらした活動を行っています。特に幼年消防クラブでは火災予防運動期間に地域の消防団と鼓笛防火パレードを実施し、パレードを見守る沿道の人達の心を和ませるとともに火災予防のPRに貢献しています。
少年消防クラブでは県のリーダー研修会等に積極的に参加して、山火事、救助、煙体験学習等を通して、火災の恐ろしさを実感したり、また、地域住民も参加して花火の取扱い、初期消火訓練を実施して効果をあげています。
婦人防火クラブでは春と秋の火災予防運動期間中に一人暮し、寝たきり老人家庭宅を消防職員と一緒に訪問し、火気使用器具等の点検を行い、また、住宅防火安全に関する指導等を実施しています。
秋には職員が作った菊鉢(福助菊)をプレゼントし、喜ばれています。
四 広報媒体の活用
市町村で発行する広報誌に、当消防本部で作ったその時季に合った広報文を、毎月依頼して掲載してもらっています。
婦人防火クラブ連絡協議員が、毎年管内全世帯に「家庭と防火」のチラシを配布、また、火災での焼死者の約半数以上が高齢者であるため、高齢者向けに「高齢者を火災から守ろう」を啓発するチラシを、各市町村のホームヘルパーが高齢者家庭を訪問した際に配布してもらっています。
おわりに
「火災から自分の生命、財産は自分で守る」を合言葉に一人ひとりが、また、地区、行政が一体となって防火意識を高め、安全で安心して暮らせる地域づくりを目指した予防消防に取り組んでいます。
また、予防広報は効果がすぐに表れるものではなく、同じことを繰り返していたのではマンネリ化して効果が上がらないこともあり、受け入れられるもの、ひと目で理解できるもの等広報の方法に、今後も引き続き創意工夫を重ねて、職員一丸となって予防広報に取り組んで参る所存であります。
(今福正)