日本財団 図書館


一 平成一二年四月に設立総会(第一回研修会)を開催し、今年度の活動内容を1]プロトコールの作成2]蘇生率向上に向けての研究(住民指導を含む)3]感染症患者搬送に関する研究4]救急車の資器材配置の統一に関すること等を決定し、各グループに分かれ研究及び調査を重ねて、来年一月に開催の研修会で結果発表をすることを目標に活動しています。

また、同総会の中で全国救急隊員シンポジウム(福岡市)に参加した救命士の報告及び部外講師(医師)による「糖尿病と救急医療」の講演を実施しました。

二 同年七月に第二回研修会を開催し、宮崎救急医学会提出演題として1]喘息重篤発作継続中における胸部胸郭外圧迫法(救命士)2]心肺停止患者の蘇生率について(救命士)の模擬発表及び日本臨床救急医学会出席者(救命士)から報告を実施しました。

三 その他として今年の四月から月刊誌エマージェンシー・ナーシング(日本救急看護学会準機関誌)の救急シミュレーション「こんなときどうしよう?」のコーナーで「宮崎救急ネットワーク」の名称で症例提出を行っています。

 

おわりに

当市においても、平成三年以来の救急の高度化に伴い、年次計画で救命士等の資格取得及び救急関係資機材(高規格救急車等)の充実を図り、現在では、全国に見ても非常に高い充足率を示しています。また、前述したような取り組みが少なからず救命率の向上に影響したと思われます。

しかし、実際の社会復帰率は、依然低位にとどまっており、さらなる救命率の向上を目指すことが急務であり、それには、住民指導、要領の強化、特定行為の指示及び要請時間の短縮などプレホスピタルケアの充実が、必要不可欠と思われます。

そこで、今回紹介したネットワーク活動を通じて会員間の情報交換及び研修・医療関係者等との交流を深めながら、全体のレベルアップを計ることも一つの方法ではないでしょうか。当ネットワークの発足の足跡及び活動内容を投稿したことで、現在活動されている各地の救命士会及び、これから救急に関する会を結成しようとしている地域の皆様の一助となることができれば幸いです。

最後に、今回の投稿に関するご意見及び問い合わせは、会長・金丸修までお願いします。Eメールアドレス〈fumitaka@mnet.ne.jp〉

(川原孝一)

 

014-1.gif

 

予防・広報

広がれ防火の輪

安達地方広域行政組合消防本部(福島)

 

はじめに

当組合は福島県中通り北部に位置し、二本松市を中心に一市四町二村で構成され、人口約一〇八、〇〇〇人、面積五一二・〇五km2を有している。

中心市街地から半径一五kmの範囲にほとんどの集落が位置し、また、半径二〇km以内には圏域すべてが包含される比較的まとまりのよい地域であり、圏域の中央を北流する阿武隈川の流域を平坦地として、西は奥羽山系(智恵子抄に歌われている安達太良山)、東は阿武隈山系(富士山の見える北限の山日山)に属する山岳、丘陵地帯である。

このような状況の中で現在の消防体制は、一消防本部、二署、二出張所で構成され職員一一九名を配置しております。

 

一 防火指導

「消子ちゃんの火の用心」当管内の幼稚園(三八)を対象に防火教室を開いています。子供たちの火遊びによる火災が多く発生していることから、その恐ろしさを身につけてもらうことが狙いで住宅防火キャラクターの「消子ちゃん」に女性消防士二人が扮し、暴れ回る火の玉小僧を園児たちは消子ちゃんから渡されたゴムボールを投げつけ、消子ちゃん二人は消火器を使って消火退治する寸劇を実施、中には暴れ回る火の玉小僧にビックリしてか、泣きだす園児もいるほどです。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION