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現在の組織は、一本部一署一分署、職員七八名(救命士九名)、消防ポンプ自動車、救急自動車等合計二一台、消防団は一二個分団、団員四七七名、消防ポンプ自動車等合計四六台で、八万市民の生命、身体、財産等を水火災等から日夜守っています。

 

一 地域に根ざす婦人消防クラブ

昭和二八年一二月「家庭から火を出さない」をスローガンに八〇人体制でクラブを結成して発足しました。

現在では、クラブ員が一二校区で一万一千人余りにまで増加し、自治会、老人会等での防火教室の開催、車両による広報、また、防火パンフレット・ビラを全世帯に配布するなど地域に密着した活動を実施しています。

更に、阪神・淡路大震災を契機に四年前から開催されている、市総合防災訓練にも積極的に参加して、消火器による初期消火訓練、バケツリレー、また、応急救護の実技を行い「自分達の地域は自分達で守る」ことの重要性を市民にアピールしています。

以上のほか、当地方は瀬戸内特有の温暖少雨の土地柄であり年間を通じて乾燥注意報が度々発令されるなど、異常渇水に見舞われる恐れがあるので、火災予防広報には特に力を入れ、クラブ員による車両広報やケーブルテレビ、電光掲示板等をも利用して、市民にPRしています。

そして、このようなクラブ員の活動精神は、次の憲章に集約されています。

丸亀市婦人消防クラブ憲章

制定 昭和五三年四月二四日

一 私たちは、家庭から火災をなくし、明るい豊かな町をつくりましょう。

一 私たちは、火災予防に徹し社会公共の福祉増進につくしましょう。

一 私たちは、防火知識の向上につとめましょう。

一 私たちは、もえない環境づくりの推進を図りましょう。

一 私たちは、市民の防災意識の啓発につとめましょう。

この憲章は毎年総会時に、クラブ員がクラブ設立の初心に帰って、目的達成の願いを込めて唱和し、相互に火災予防の重要さを確認しています。

 

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二 高齢者住宅の防火診断

本市では、ここ数年火災による死者のうち高齢者が占める割合が高いことから、電力会社、ホームヘルパー等の協力を得て、高齢者住宅の防火診断を行い、火気使用時の注意、避難方法等のきめの細かい指導に当たっています。また、消防団、婦人消防クラブにあっても、管轄する区域を民生委員等の協力を得て、自発的に同様の診断を行い、高齢者は勿論のこと、付近住民からも大変喜ばれています。

 

三 「しょうぼう」の勉強と防火ポスター展

小学四年生は、社会科で消防のしくみについて学校で学んでいます。当本部は関係者の依頼もあって、授業の一助として副読本「安全なくらし」の中に記事等を掲載しました。

小学生は、このような授業や消防署の見学と併せて防火実習の体験の中で、眼を輝かせながら、肌で消防の仕事と火災予防の大切さを認識しています。

更に、毎年四年生から五〇〇点近い防火ポスターを募集して、市教育委員会の協力を得て審査を行い、優秀作品をイベント会場等で展示し、多くの市民に火災予防を訴えるようにしています。

 

おわりに

従来から台風、地震等の自然災害が比較的少ない地域であることから、住民の災害に対する心構えがややもすれば希薄になりがちです。日頃から行政と住民が一体となった防火防災意識の高揚に努め、災害等に強い町づくりを推進するとともに、高齢者がますます増加する二一世紀に向けて、災害弱者をあらゆる災害から守る対策に重点を置き、犠牲者“ゼロ”を目指して、市民に密着する広報活動を積極的に取り組んでいきたいと考えています。 (西山寛)

 

 

 

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