審議の中で、上田評議員から、STEPの国際標準化事業について、この事業は大分以前から始まっていると思うが、過去における経緯、現在どの段階にあるか及び将来の見通しについて質問があったのに対し、有川常務理事から、この事業は平成6年度から始まり、6年ほどたっているが、当初の見込みより進捗には時間がかかっている状況にある、一部CD(委員会案)の段階に達したAP(アプリケーションプロトコル)もあり、国内でもNK及び造船所で部分的に使われ始めているものもあり、着実に進展しているものの、全体として見れば、まだ、暫くかかるものと思われるとの説明があった。
また、土屋評議員から、貸借対照表を見ると、実際に積み立てられている退職給与積立預金が、要積立額に対し非常に少なく問題であると思う、何かいい改善策はあるのかとの質問があったのに対し、上山常務理事から、これといった妙案はない、平成12年度については日本財団に特にお願いして退職給与積立金として2,300万円の予算をお認めいただいたが、全体から見ると大幅な不足であることには変わりなく、関係の皆様の御理解を賜りつつ、今後もできうる限りの節約をして次期に繰り越し、少しでも多く積み立てていく努力をしたいとの回答があった。土屋評議員から大変厳しいと思うが頑張ってほしい旨の発言があった。
[ハ???濔
(1) アゾレスAG会議の概要報告について
小山専務理事から、去る5月3、4の両日、アゾレスで開催されたTC 8/AG(諮問グループ)会議の概要について報告があった。
この報告にあった船舶用消防員装具のNWIP(ニューワークアイテムプロポーザル)について、石井評議員から、舶用品検定協会に検査基準があるが、日本の基準にある装具は重いと聞いている、この重い装具の日本の基準を国際規格化しようとするのか、もっと軽い装具の国際規格を作って日本の基準をそれに合わせるのか、どう整合させるのか伺いたいとの質問があり、小山専務理事から、このNWIPについては、もともと舶用品検定協会から要請があったものであり、どう整合させていくのかは今後の問題となると思うが、いずれにせよ同協会に確認してから、後日、石井評議員にお答えしたいとの回答があった。
この後、6月22日をもって退任する小山専務理事から挨拶があり、議長から協会の発展に御尽力されたことに対し感謝の言葉があった。
第106回理事会の開催
第106回理事会が6月22日(木)11時から同じく法曹会館「富士」において、増田会長(議長)を含む理事29名(他に委任状提出理事10名)、監事2名の出席及び来賓として運輸省海上技術安全局技術課丸山新技術普及推進室長(木内技術課長代理)を迎えて開催された。
開会に先立ち、4月1日付で就任された増田会長から、ISO/TC 8の幹事国業務が本格的に動き出すときでもあり、国内外における船舶関係工業標準化事業に果す本会の役割の重要性及び責務を改めて認識し、全力を尽くす所存である旨の挨拶があり、引続いて藤山副会長から、本会は極めて公益性の高い重要な事業を実施していることを考えるとき、我々JISメーカーとしても益々の努力の傾注を痛感しており、最善を尽くしていきたい旨の挨拶があった。