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図2 外航タンカーの輪送トンマイルあたり燃料消費量

 

本船の消費量は、他のタンカーに比してかなり大きい。この点に関して以下に考察する。

アドミラルティー係数を計画時の0.75倍とし、常用出力、満載排水量、空荷航海距離2450マイル、積荷航海距離3299マイルとして主機関の燃料消費量を計算すると輸送トンマイル当たりの燃料消費量は2.07g/トンマイルとなり、本船の実績値の80%になる。一方、本船の平均積載率は74%である。図3に示すように積載率が減少すると排水量が減少するが、その減少割合は小さい。また、排水量の減少分が速力上昇に寄与する割合は△2/9に反比例するので燃料消費量低減への影響は小さい。一方、積載率の低下は輸送量の減少にそのまま直結する。従って、輸送トンマイル当たりの燃料消費量が先の文献の値と比較して大きいのは、積載率が低いことが要因である。

 

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図3 貨油積載率と満載排水量比

 

 

 

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