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航海モードにおける単位時間当たりの平均燃料消費量から算出した各動力源の平均負荷率を図1に示す。発電機の負荷率はおしなべて言えば30%であるが、揚荷作業を含む積荷航行停泊時の負荷率は40%と高めになる。補助ボイラは、積荷航行時の負荷が空荷航行時より高く、揚荷時停泊中の平均負荷率は45%程度である。

 

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図1 動力源の各運航モードにおける平均負荷率

 

表6 補助ボイラ用燃料の主要用途別消費量

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以上のボイラ燃料消費率は、航海時間に対する平均値を示してきた。表6は主要用途別ボイラ燃料消費量および稼働時間の航海毎のデータから算出した平均燃料消費量およびそのボイラ負荷率を示す。このボイラ燃料消費量の積算値は、表5に示した補助ボイラの燃料消費量の78%を占める。残りに関しては記録がないが、浚えポンプやバラストポンプの駆動、燃料油系統や廃油タンク系統の加熱などが考えられる。貨油加熱用の燃料消費量はボイラ燃料消費量の50%以上を占め、貨油加熱を要する貨油積載の頻度はおよそ2航海に1回の割合である。揚荷時の平均消費量は60tで、揚荷燃料最小消費量35tの約2倍を消費し、その負荷率は約70%である。バターワース(タンク洗浄)は空荷航行時に行われるがあまり頻度は高くない。

 

2.5 輸送量と所要エネルギーの評価

(1) 主機関所要馬力と運行状況の評価

本船の平均的な運航状況は、以上述べたように、主機関平均出力は常用出力の約90%、積荷航行時と空荷航行時の速力が計画時速力の約90%、積載率約75%である。

 

 

 

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