(3.2) ISO/DIS 1684 Accommodation ladder
ISO/DIS16848は、現在DIS投票のためISO/CSにある。従って、今回のSC1ワシントン会議では審議されなかった。
(3.3) ISO/WDAM5489 Embarkation ladders
今次会議にて配布されたWDAMに基づいてWG2が作成したCDAMに対し、SC 1はこれをCDAM投票に出すことに合意した(決議29)。
5.9 将来作業項目
SC1事務局は文書SC1/N94により、今後SC1で取り上げる新作業項目提案(NWIP)を提案してほしい旨、各国に要望している。可能性のあるNWIPは文書SC1/N91にて示されている。これらの中には我が国から提案すべきものはないことが、日本船舶標準協会のISO/TC8/SC1対応の救命部会及び防火専門分科会にて確認されている。一方、以下の2件について、NWIPとして取り上げる可能性を探った。
(1) 貨物の火災危険性の判定基準SOLASの第II-2章に従って、貨物船の貨物区域の消火装置設置を免除する場合、貨物の火災危険性の程度(low fire riskか否か)を判断する基準がないので、船舶め設計承認に際して困難を生じる場合がある。そこで、同判断基準に関する規格の作成の可能性を探ってみた。
本件については、BC Code及びIMDG Codeとの関連、各自の現状の火災危険性判定のスキームに係ることから、慎重を期すべき意見が多く聴かれた。また、日本が示唆する規格案の内容をより詳しく示してほしい旨の要望もあった。
従って、本件規格が必要と認められる場合には、国内でさらに詳細に検討を加えてからWDを用意し、再度非公式に示して、各国の意向を再調査する必要があろう。
(2) 消防員装具―消防服
日本舶用品検定協会が作成したWD案(添付資料9)については、すでにSC1議長及び事務局が承知しており、今次SC1会議に提出してほしいとの要請があったので、これをSC1に提出した。
SC1では以下の意見が示された。
a) 英国意見
消防服については欧州ではISO/TC94(個人用保護衣及び保護具)が開発した陸上用の消防服の規格を使用しており、さらにこれを欧州規格とする動向がある。従って、消防服の防熱特性等、基本性能はTC94の陸上用消防服の規格を引用することが望ましい。また、TC94が作成しているISO規格に船舶用の要件をNormative Annexとして追加することも考えられる。規格作成に協力する。
b) オランダ意見
ISO/TC94が作成した規格は欧州規格(EN)としても採用する見通しである。従って、これとの調和を取り、規格の二重化は避けるべきである。TC94と連絡する用意がある。規格作成に協力する。
c) デンマーク意見
船舶用の装備はTC8の下で作成すべきである。必要ならTC94が作成した規格を引用すればよい。規格作成に協力する。