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5.6.3 WG3会議の議事概要

(1) ISO/DIS15370 Low-location lighting on passenger ships-Arrangement

本件DIS15370はDIS投票の結果賛成多数で成立しているが、昨年開催のチャーロッテンランド会議で、ノルウェー及びドイツの代表から、FDIS1537案の内容ではIMOの要件を満足しない旨の意見が出された。そこで、SC1事務局は同FDIS案のANNEX Eの内容のみを変更することでIMOの要件との整合を図る案を提案した。

我が国は従来から、DIS15370にあるANNEX Eの内容は適切ではない旨指摘してきたので、今次会議においてもANNEX Eに対する事務局の修正案に賛成した。

WG3は、DIS15370のANNEX E(添付資料5参照)を差し替え、FDIS投票に出すよう、ISO中央事務局に申し出ることに全員一致で賛成した。

(2) ISO/CD17631 Safety plans for fire-protection,life-saving appliances and means of escape-Arrangement

本件CD17631は、先のチャーロッテンランド会議の審議の結果、ISO/DIS17631として投票にかけることが承認された。投票用のdraft DISは今次会議直前にTC8/SC1のウェブサイトに揚げられた(ISO/TC8/SC1 N99 date: 2000-05-08、添付資料6参照)。

今次会議では、このDIS案についてさらに検討し、以下の修正を加え、DIS投票に出す旨SC1に提案することとなった。

a) Primary and secondary escape route (2.10、2.12)について

IMO/FP44では、SOLAS/II-2にはPrimaryとsecondaryの区別が示されていないという指摘の基に、当規格案においてもそのような区別は削除すべきという指摘がなされている。WG3で本件を検討したところ、IMO総会決議A.757の非難経路の幅の計算方法の指針にprimary及びsecondaryの表現があること、SOLAS/II-2第28-1規則には、複数の避難経路の可能性を検討することが示されていることから、当規格ではprimaryとsecondaryの避難経路を示すこととし、それぞれの定義を設けた。すなわち、

― Primary escape routeは、避難経路の幅の検討時に使用される経路であって、通常使用することが推奨される経路

― Secondary escape routeは、primary escape routeが使用不能のときに使用できるroute

b) 使用言語(3.19)について使用言語の指定は、SOLAS/II-2改正案にあるように、「主管庁が要求する言語」とすることとなった。

c) 防火構造と防火消火設備の区分について

火災制御図は、防火消火設備図と防火構造図に分けて記述するため、ANNEX Aの火災探知機関係の記号をすべてsection2に移動して、防火消火設備の項に含めることとした。

d) 編集上の修文

その他のeditorialな修正を施した。

(3) WD17338 Symbola for structural fire protection

本件については当初デンマークから新作業項目提案があった。日本としては、JIS Fに船舶救命及び防火設備の関係図記号があるので、これを考慮すべき旨の意見を付して、当新作業項目に賛成した。

その後、具体的な原案作成作業が遅れていたが、平成12年2月4日でWG3からWD17338が提出された。

 

 

 

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