(a)分科委員会責任を機能の分野へ拡大すること、及びすべての作業部会を関係分科委員会へ配属すること(すなわちWGはTCへは報告しないでよいとする)
(b)対IMOの即応性を直接確保するため2つの新たな分科委員会を設立−救命及び防火分科委員会(SC1)及び海洋環境保護分科委員会(SC2)。これは、IMOとの連係強化における第一歩となる。すなわち、その1つは、IMOの海上安全委員会(MSC)に、そして他の1つはIMOの海洋環境保護委員会(MEPC)に直接関わるものである。
(c)2つの特定市場部門への更なる注目。すなわち内陸航行船、インターモーダル輸送及び短海上輸送。分科委員会は内陸航行船については存在していた。しかし、インターモーダル輸送及び短海上輸送が追加となった。
新たにビジョンが採択され、機構がきちんと定められることにより、ISO/TC8は、強く、即応性あり、かつ、責任ある強化した事前行動可能のIMOとの連係関係と、国際海事業界を支持するための精力的な計画とに乗り出した。
IMOとの「連係」
ISOは、IMOによりオブザーバーとして諮問的立場を付与され、IMOの委員会及び小委員会の作業に出席する非政府国際機関に属する。我々は、詳細について国々の合意を得られない場合、IMOがある部分を「主管庁の判断」という手段に依存するケースがあるが、そのような事例の回避の手助けとなるため、自主的コンセンサスの規格を採用することによる確実な貢献というものがあると、我々は信ずる。通信文の交流及び頻繁に会議を行うことにより(6箇月ごと)、ISO/TC8の指導陣は、IMOの関係事項に対しては時宜を得た技術的に正しい応答を確保するため、関係事項の進展振りを詳しく評価しているのである。将来にわたってIMOとの積極的協調を保持し、また増大さえさせることは、我々の意図するところである。
業界との連係
1947年におけるTC8の設立以来、委員会の焦点は造船に合わさってきた。1990年代前半は、委員会は、海運業部門をも含めるよう拡大の必要性を認識した。業界との「連係」を更に良好なものとするため、我々の目標地点及び目的を樹立するに当たり、TC8は、我々の作業の中に船主及び運航者の参加を劇的に増大した。規格作成は、特に海運業のニーズを支援するため行われた。造船者に対し作業を定め、造船者を選び、また「お金」を持っているのは船主であることを心しておくことが大切である。
作業の進行
作業の大部分は、各SC(分科委員会)へのWG(作業グループ)の報告により処理される。多くは、電子的手段、すなわちeメールとファックスを用いての通信により処理されている。各分科委員会は通常、毎年会合しているが、その頻度は、作業の進行具合その他の要因に基づいてSC議長が定めている。TC8は、毎年会議を開催しており、諮問グループ(AG)は、議長に対するExecutive Boardの役をしているが、6箇月ごとに会議を開いている。各SC議長は、書面による「現況特別報告書」(エクセプション・レポート)をTC8議長に6箇月ごとに提出するか、又はSC議長が必要とするときはそれ以上の頻度で提出する。
TC8会議では毎回、IMO、IACS及びIAPHの上級職(部長、幹事職、事務局次長)が出席し、活発な討議を行う。IMOからの部長はまた、TC8議長に対する特別顧問であり、AG会議には出席する。多くの他の国際機関連係メンバーはTC8会議に出席するが、IMO、IACS、IAPHの出席は通例である。
IMOとの連係は、重要である。それは、IMOが通例的連係に加えて我々の対象の重要な部門を代表しているからである。ISO/TC8は、IMO/MSC(海上安全委員会)及びIMO/MEPC(海洋環境保護委員会)との連係を、議長レベルで維持している。議長は、IMOにおけるこれらの会議にすべて出席する。議長は、委員会のため、IMO/FP(防火)小委員会との連係を保ち、ISO/TC8/SC3議長は、IMO/DE(設計・設備)小委員会との連係を保ち、ISO/TC8/SC6議長は、IMO/NAV(航行安全)小委員会との連係を保ち、またISO/TC8/SC11は、IAPHとともに、IMO/FAL(船/港 インターフェース・グループ)に参加する。TC8/TC67MOU(了解覚書)に基づき、TC67は、IMO/BLG(ばら積み液体及びガス)小委員会に代表となり、TC8を援助する。我々は、その他のIMO小委員会への参加について、必要性と要望があれば、柔軟かつ前向きの対応を示す。