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●議長からのお知らせ

 

ISO/TC8―今日と明日

我々は1994年に、「IMO及び産業界との間の連携」を新しい戦略と未来像として採用しました。さらに、我々の分科委員会を、船舶関連作業の分類化された構造と、より適合させるために再構築し、我々の戦略未来像に沿ったものとして、特にIMOとの関係を促進するための2つの新しい分科委員会を設立しました。

1995年に我々は、主要な2つのIMO委員会―MSC(海上安全委員会)とMEPC(海洋環境保護委員会)の両方に、ISOを代表して積極的に出席しました。さらに、主要なIMO/MSCの分科委員会であるDE(設計とぎ装)、FP(防火)及びNAV(航行安全)の分科委員会にも積極的に参加しました。最近では、IMOの設備合理化委員会(EAL)の船舶/港湾インターフェースグループを、我々の活動参加リストに加えました。

1999年には、「輸送の統合化と短距離海上輸送」という分科委員会を(SC11)設立しました。現在我々の分科委員会の範囲と、全海事産業界市場の要求に最も適切、かつ確実に合致させるための情報交換とを見直しています。分科委員会SC1、SC3及びSC9では新しい議長が就任し、SC3、SC6及びSC9では新しい幹事が就任しました。これについては関連部分を参照して下さい。

新しいミレニアムの時代に入るにあたって、我々が積極的に活動し、我々のメンバーシップをより大きく拡大し、関連する市場に規格を提供し、自主的に作成した国際的な規格を使用して彼らの規定要求を支援することで、政府機関を支援し、他の主要な国際的組織との協力を築き、さらに他の国際的な海事事項に関連するISOの主要な専門委員会との間の正式な情報交換も行っていること等を、ここに報告することは私の喜びとする所であります。

Captain Charles H. Piersall

TC8議長

Tel: +301-934-4655

Fax: +301-934-5785

E-mail:amadis@olg.com

 

SNAMEがISO/TC8作業に参加

ISO事務総長が、SNAME(アメリカ造船造機学会)との間での正式な情報交換の関係(関連A区分)を樹立することを承認したことを、ISO/TC8は発表しました。ISO事務総長の要請したレターには、SNAME会長が次のように述べていることが記載されています。

「SNAMEは100カ国を超える国の造船技師による世界的な専門家組織です。従って、両者が密接な関係を設立することは、ISO/TC8の作業プログラムが大きな技術的支援を得ることになり、さらに、密接な情報交換と、調和した関係が双方の組織に利益をもたらす事になると信じています。ISO/TC 8の議長、Capt. Piersallと私は、合意された協力が望ましいことを何回か討議してきました。今回こうした機会が持たれたことに感謝の気持ちを述べたいと思います。」

SNAME会長Jose Femenia教授は、本2000年10月にポーランドグダンスク市で開催されたISO/TC8の会議に、我々の新しい関係の開始のため、個人的に参加してくれましたことは、我々の誇りとする所です。この新しい情報交換は、我々の作業に専門家という大きな資源をISO/TC8に提供し、又一方、我々の国際海事規格の開発で、専門的な造船技師の見解を、より促進させるための伝達手段をSNAMEに提供することになり―双方の組織にとって実に大きな情報交換を意味することになるのです。

 

ISO/TC8の議長にPiersallが再選

アメリカのCapt. Piersallは、6年間にわたるISO/TC8議長の最初の任期を本2000年12月末で完了します。

ISO/TC8幹事国(日本)による再任推薦とTC8の同意支援を受け、2000年7月17日、ISO事務総長によりISO技術管理評議会から2期目(2001-2003)の議長として再任されたことが伝えられました。

 

分科委員会からのニュース

 

分科委員会 3(管と機械)

国際規格は、それが発行されてのみ有効となることを考えれば、SC3は、産業界又は管轄官庁により規格が採用されることでISO規格の実施の機会となることを認識しています。例えば、ISO 14726-1「管装置の内容物の識別色 第1部 主な色と表示法」は、IMO海上安全委員会(MSC)サーキュラ834で「機関室の計画、設計及び配置」の中に引用されています。

同様に、撒積液体及びガスのIMO分科委員会(BLG)は、ISO 15364「貨物タンク用圧力/真空弁」を、MSCサーキュラ677「タンカーの貨物タンクヘの火炎侵入防止法の設計、試験及び配置に関する改正規格」の中に引用しています。ISO規格ISO 9785「内燃機関車両が運転される貨物区域の通風―要求理論風量計算」、及びISO 13617「船用焼却炉―要件」は、最近改正されたIMO規定のRORO車両甲板及び船用焼却炉との確実な整合を持たせるために、SC3により最新版に見直されました。

1999年9月コペンハーゲンで開催された年次総会で、分科委員会は国際労働機関(ILO)及び世界保険機構(WHO)との間で、IMOとの関係と同様に、新しい情報交換を探求することに合意しました。分科委員会は、現在、ぎ装品や船上での安全についてIMOが規定しているように、船上での居住性、健康及び作業条件に関する規定目標に対して、ILO及びWHOの支援を申し出ています。次に示す規格は、乗組員の居住性と作業条件とに関係する規格で、ILO及び、又はWHOの該当する文書を引用できると考えられることが確認されています。

ISO/DIS 7547 船の居住区の空気調和と通風―設計条件と計算条件

 

 

 

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