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第2日の議事

 

ベトナム

「ベトナム造船産業」と題したカントリー・ペーパーは、VINASHIN副社長Tran Ba Thuong氏に代ってTran Q. Tuan氏(通訳)が読み上げた。

ベトナムの地理的位置自体が造船業の発展性に有利な条件である、と報告者は指摘した。ベトナムの年間GDP成長率は通常6〜7%である。ベトナムは、特に造船部門において、合弁企業などの形態で外資受入れを奨励している。

報告者は第1表を参照して、VINASHIN参加の各造船所の実能力を明らかにした。また新造船を中心にVINASHINの従来の実績を紹介した。国内投下資本総額は年間約2,500〜3,000万米ドルである。

第2表に移る前に、VINASHINに影響を及ぼしている重要な要因のいくつかに触れ、ベトナムでは多数の利用可能な港があるため、修繕船事業に有利であることを指摘した。

ベトナム造船業の見通しは明るく、VINASHINが続けている努力により造船業はさらに繁栄に向かうと同氏は述べた。ベトナムにおいて今後予想されるチャンスと課題を分かち合う、新たなビジネス・パートナーを歓迎するとして、報告を結んだ。

 

質疑

インドネシア代表:8ページに船隊増強計画に関する記述があるが、増強の財源はどうなっているのか。第2に、ベトナムにおける設備稼動率はどのくらいか。

カントリー・ペーパーはわが国の将来目標を示したものだ。資金援助の形で海外からの投資を誘致したい。稼動率については、第2表に数値が載っている。現在では河川や沿岸航行用の高効率の船舶を建造する設備に投資している。

マレイシア代表:2ページに、造船業は国防省と水産省の監督下にあると説明されているが、いずれかが他より優位にあるのか。

国防省は特に艦艇を管轄し、水産省は、新造を含め、漁船と商船を管轄している。

インドネシア代表:5ページに、船舶設計研究所について記述があるが、これについてもう少し伺いたい。また、研究所は機構上、VINASHINに属しているのか。

当面の目標は国内の船舶設計能力を開発することにある。そのためには設計と技術に投資しなければならない。その過程で船舶設計研究所はやがてはVINASHINの組織に所属することになるだろうが、当面の資金はポーランドのODAでまかなわれている。

 

マレイシア工業大学(UTM)による特別ペーパー

このペーパーはUTM助教授Omar Yaakob博士により発表された。博士は現在、マレイシア工業大学海事技術研究所長を務めている。このプレゼンテーションはUTMの船舶模型実験設備に関するものである。

 

 

 

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