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2.1.8 はりのたわみ

はりに荷重が働くと曲げモーメントにより曲げられる。はりが曲がれば各断面はもとの位置から荷重の方向に多少移動する。その移動距離をたわみという。はりは強さの点で十分であっても、たわみが多過ぎると種々不都合なことを生ずる。

計算の結果によると、はりの最大たわみ量ymaxは、一般に次の式で表わされる。

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(11)

この式で、lははりを支える二つの点の間の距離で、これをスパンという。また、EI(Eは材料のヤング係数、Iは断面二次モーメント)は曲がりに対する抵抗の程度を示すもので、曲げ剛性という。またWははりに働く荷重であり、第2.19図の(a)、(c)、(e)のように、はりの上の一点に集中してかかる荷重を集中荷重といい、(b)、(d)、(f)のように、はりに沿って一様に横たわっている場合を等分布荷重という。

 

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第2.19図

 

また、はりの両端の支え方は、第2.19図(a)、(b)のような支え方を支持端といって、はりは荷重によって自由な形をとることができる。これに対して(c)、(d)あるいは(e)、(f)の左端のように、末端をしっかりと押さえつけるような支え方を固定端といって、はりは末端では荷重がかかっても動くことができない。また、(e)、(f)のはりの右端のようなものを自由端という。

 

 

 

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