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船首尾ではスパンが変わるがこれを一々追うことはせず、寸法は同一甲板においては一律とするのが通例である。lのとり方は第16図を参照のこと。

hの選び方は(604-2])に詳しく分類してあるのでこれによる。上甲板の暴露部は(a)式による。

船首楼、船尾楼内は非暴露部で(c)式(h=0.01L+0.61)によってよいが本船では全部(a)式によっている。半梁も(a)式による。船首楼甲板は(b)式、船尾楼甲板は(d)式、航海船橋甲板、操舵室頂部はいずれも(e)式による。

それぞれの梁の断面係数Z=CShl2が求められたら、梁の形状は平鋼ときめ、付表(1-1)からh×tを決定する。本船では肋骨が規定より大きいので、梁も大きめとしている。

特設肋骨の位置に設ける特設梁の寸法については規定されていないが、特設肋骨の寸法と見合うものを設ける。(鋼規175条)

深水タンクの頂板を構成する甲板に取り付ける梁については(606-深水タンクの頂部を構成する甲板に取り付ける梁)をも参考としなければならない。

梁肘板の寸法については(608)により規定されている。すなわち一層甲板船の上甲板梁の肘板は、梁および肋骨の断面係数のうち大なるものを梁の断面係数とみなして(608)の表により寸法を定める。このときの肘板の深さおよび幅は第17図による。

 

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第17図 梁肘板の寸法

 

8. 外板

中央部0.4L間は(701)の式により計算した値に、肋骨心距、喫水d、船の深さD、による修正を施す。すなわち、肋骨心距が(505)による標準より小さければ薄い方に、dが0.06Lより深ければ厚い方に、DがL/11より深ければ薄い方に修正される。その理由としては、肋骨心距が小になれば外板の補強効果が大になり、dが大になれば水圧荷重が増し、Dが大になれば縦強度が増すためである。

 

 

 

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