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厚幅比があまり大きいと小舵角での抗力が増して性能が劣る。結局、厚幅比はあまり大きくない限り舵の性能に及ぼす影響は小さい。

(5) 流線形断面の一例

 

047-1.gif

第2-11図

 

(6) 2軸船1枚舵の一例

沿海区域を航行する主要寸法62.0m×11.0m×4.8m×3.4mのカー・フェリーの実例を示す。

 

047-2.gif

第2-12図

 

L×d=62.0m×3.4m

=210.8m2

舵面積(Ar)

=2.2m×3.0m+1.8m×0.1m

=6.78m2

Af=0.75m×2.20m

=1.65m2

Aa=6.78m2−1.65m2

=5.13m2

Af/Aa=1.65m2/5.13m2

=0.3216

縦横比=0.753

舵面積(Ar)はL×dの約1/31

 

2軸船1枚舵の場合は、舵と船体との前後方向の間隙をできるだけ小さくすることによって舵が取られたときの圧力を船尾のかなりの範囲に広げて、間隙から圧力が逃げてしまうことを防ぎ、舵単独の場合よりも大きな旋回モーメントを与えることができる。従って、2軸船1枚舵の場合は、舵と船体との間隙は小さい方がよい。なお、本船のプロペラの直径は2.650m、プロペラ後端と舵前縁の間隙はプロペラ直径の28.3%とした。

 

 

 

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