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1.2.4 電線導入及び線端処理結線

(1) 一般

電気機器の取付け及び機器相互間の電線布設が終了すると、各機器が正確に機能を発揮するように系統図、結線図に従って機器への電線導入、線端処理結線が行われる。

作業手順としては次のようになる。

(a) 機器の電線導入と端子位置に基づいて電線を所要長さに切断し、さらに電線の介在物を切断し直角段むきをする。

(b) 電線の線端処理をする。

(c) 電線を機器内に導入し機器内で心線さばき、心線固縛をする。

(d) 心線先端に端子を取付け、各心線を機器端子に接続する。

(e) 導入部の電線引止め、防水、防湿処置をする。

(f) 必要に応じ心線色別をするか、心線番号の取付けをする。

(g) 電線のがい装、シールド被覆の接地をする。

以上の手順で実施されるが、電線サイズ、機器内の構造、作業効率などを考慮して上記作業手順を適宜入換えを行う場合もある。以下に要領具体例を示す。

(2) 電線介在及び導入

機器に電線を導入する場合、コーミング(図1.72)と、グランド(図1.73)との二通りある。

電線コーミングの場合は、非防水区画に装備する機器及び防滴構造の機器であって、通常機器の下部から導入される。

電線貫通グランドの場合は、防水区画(機械室等)に装備される機器具であって、これも一般に機器具下部から導入されるが、一部機器具の構造によっては、側面あるいは上部から導入されるものもある。例えば電灯(機械室装備等)は、(図1.74)側面であり、その他の機器では電線に無理な曲げをしないために、(図1.73?A?B)上面から導入する場合もある。

電線を機器に導入する場合は、特に注意することは導入した電線が抜けないように固定することである。コーミング導入の場合は、機器導入部下側で電線を固定することが必要である。

電線グランドの場合は、防水を確実に行って電線が抜けないようにすることが最も大切である。

また電線の絶縁物等の介在例を(図1.71)に示す。

 

 

 

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