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1.2 電気艤装の手順

1.2.1 金物取付

(1) 一般

金物は、電気機器及び電線等を船体へ固定するための支持金物で、動揺と振動に耐え、取付け後は塗装等保守が可能な形状でなければならない。また布設されたケーブル等の保護、貫通部の防水等を目的として使用する金物等があるので、これらの目的に合致するよう取付けなければならない。

取付けは一般に電気溶接が使用され、溶接面は、すみ肉溶接が使用され、各々の取付けられる区画によって、全周又はチドリ、片面巻込み溶接で取付けられる。また暴露部に使用する場合は海水による腐食防止のため一般に亜鉛メッキが施される。その他の区画に使用する場合は錆止め塗装とする場合が多い。金物取付に際しては、各職種が同時に行われるので、他職種と協調して行うが、金物の取付け手順は次を一般としている。

電線貫通金物、主電路金物、支電路金物、機器台、特に機器台の内電灯台等天井面に取りつけられる台類は他職種の通風ダクト、パイプ等が取付けられた後がよい。これらの金物類の取付けには電気艤装品取付図が使用される。

(2) 電線貫通金物

(a) カラー及びコーミングの取付け(図1.4・1.5)

船体構造物にはできるだけ貫通孔をあけないようにし、極力船体の重量軽減孔や、スカラップを利用するのがよい。

例え図面指示があって、利用可能なスカラップがあれば開孔せずスカラップを利用するとよい。また現場合わせにて開孔する場合は、開孔基準により開孔すること、船体強度に影響するので、開孔基準に従い作業にあたる必要がある。(開孔基準は設計編による)

 

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図1.4 カラー、コーミングの取付例(1)

 

 

 

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