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(2) 照度計算

船舶の照明は、船の安全航行、乗員の安全確保に必要な照度と、居住性、作業性等を考慮して計画する必要がある。そのためには船内居住区画、作業場所、機関室、甲板上及びその他の各所に必要な照度が得られるように、またその場に適した量と質との両面を満足し、環境に調和するように照明効果を考慮した照明計算を行わなければならない。

(2.1) 照明の条件

照明計算の前に一般的な照明計算の条件として次のことを考慮すること。

(a) 適度な照度であること。

(b) 明るさにむらのないこと。

(c) まぶしさをなくすこと。

(d) 影を少なくすること(周囲状況を十分に把握)

(e) 適当な光色とすること。

(2.2) 照明方式

(2.2.1) 光源からの配光による分類

直接照明

光源から大部分の光を直接物体に投射するのを目的としたもので、次の特徴がある。

(a) 照明効率が大きいから消費電力が他の方式より少なくてすむ。

(b) 設備費が安く、照明器具の保守手入れが容易。

(c) 照明設計がやりやすい。

間接照明

光源からの光束を天井や壁面で拡散反射して散光として物体を照明するもので、次の特徴がある。

(a) まぶしさが少なく、照度にむらが少ない。

(b) 影が少ない。

半間接照明

直射照度に比べて拡散照度を比較的多くする方法で、直接照明や間接照明の中間照明である。

建築化照明

照明器具が建築構造物に組込みになっていて、天井、壁等に組みになっている。したがって船室によく調和し、かがやきが低いためまぶしさも少なく、照度も一様となってやわらかさがあり、サロン、談話室、喫煙室等の休憩室の照明には好適である。しかし、照明効果が低く、設備費等で経済的でない。

 

 

 

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