(b) 罫書きを行う時点は、船体塗装時期と重なることが多いが、この場合は、マーキングを消されないよう及び前述の補機台の溶接性のために、マーキング上に紙テープを貼り付けておくのがよい。
(c) 外板、隔壁、あるいは傾斜の強い船台上に、捕機台を積込む場合は、すべり止めとして、罫書きカ所の下部にストッパを取付けておくと良い。
(d) 補機台は、正規の取付け状態に玉掛けを行い、積込むよう注意する。
(e) 台の水平は、船台定規及び水準器を使用する。
またガス切断を行った場合は、そのバリをよく除去する必要がある。
なお、大きな船体の歪みを残したまま取付けると、後から歪取りができないので、マーキング前に歪取りをしておかねばならない。
(f) 内外面の溶接脚長はP157表2-1を参考に決める。
溶接終了後、補機台及び内部の仕上げ塗装を行った後、補機の積込みを行う。
1.2.3 補機の積込み、据付
(1) 補機積込み
(a) 特に外板に補機を取付ける場合には、補機台の溶接の完了を確認しておく。
(b) 青空での積込みが原則であるが、やむを得ず、引き込みをする場合には、十分な強度を持ったアイプレートなどを搬入経路に取付ける必要がある。
(c) 玉掛けにあたって、補機番号(同種の補機のある場合)、首尾方向、取付け位置に注意しなければならない。
(d) 台上面まで搬入したら、ガイド棒等を使用しながら降ろし、位置出しを行う。
台と補機の脚に隙のある場合は、無理をして締付けず、鋼板や銅板のライナの挿入を考えること。
(e) 機器付きの圧力計、コック類、水面計等は、破損せぬよう木板等で保護をして積込むべきであるが、造船所の経験で艤装中に破損する恐れのある場合は、積込み前にあらかじめ取外す方がよい。
なお、造船所の省力化を計るため、圧力計盤を補機に取付けて入手することが多いが、この場合、取付け高さ、向きをメーカと十分協議しておく必要がある。
(2) 一般補機の心出し
心が狂う原因としては、
1. ライナと補機の間に隙があり、それを無理に据付ボルトで締付けた。
2. 吸入管、吐出管のフランジが、補機側のフランジ面と密着しないものを、無理して締付けた。
等が考えられる。