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なお、機関始動と同時に急激に冷却海水弁を全開した場合、ウォーターハンマーを起こすことがある。これを防止するために、冷却海水弁に油圧ピストンを装備してこれに潤滑油を導き、機関が始動して徐々に回転が上昇して潤滑油圧力が上昇したら、これに伴って冷却海水弁が徐々に開く装置を設ける場合もある。

(b) 自動停止装置

運転中の発電機の電圧が定格値の約80%以下に降下すると、規定電圧リレーによって燃料遮断装置が働いて燃料制御軸を作動させ、機関への燃料を遮断し機関は自動的に停止する。なお、初期注油を独立した潤滑油ポンプで行っているものでは機関自動停止とともに停止リレーが作動して、所定時間潤滑を行う場合もある。

(c) 遠隔発停装置

自動始動及び停止装置の項で述べた中で、電圧リレーが作動して自動始動あるいは自動停止するのに対して、電圧リレーの代わりに手動にてスイッチを操作して行う装置で、その他の作動は自動発停装置の場合と全く同様である。

(2) 電気式

発電機容量の比較的小さなもの、及びディーゼル機関のシリンダ数が少ないものでは、電気式を採用することが多い。

 

2.4.3 各部の自動制御

ディーゼル発電機の各部の自動制御は、主機関連装置の自動操作と基本的に変わらないが、主機に比べて機関そのものが小型で機構も簡単であるため制御対象が少ない。

以下にこれらの系統の自動制御について述べる。

(1) 冷却水系統の自動温度制御

通常、発電機は2〜3台装備されるので、これらの冷却水系統を共通にするか否かで制御方式が異なるが、一般に各機関の冷却水を共通とし、制御装置と冷却器は1台装備とする場合が多い。自動温度制御には、空気作動ダイヤフラム弁やワックス式温度調節弁を使用して、清水冷却器の冷却清水通過量を加減する方法が採用される。

(2) 潤滑油系統の自動温度制御

潤滑油の自動温度制御は、潤滑油の機関入口温度を一定に制御する場合と、潤滑油の機関出口温度を一定に制御する場合とがある。

 

 

 

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