(2) 低速トランク
利点(a) 供給風量が比較的多くなるので中間期に多量の新鮮外気を供給でき、快適な通風を行うことができる。
(b) 供給空気温度を高くできるので、冷媒の蒸発温度が高く冷房機の効率がよい。
(c) 空気調和装置の機構が簡単である。
欠点(a) トランクスペースが非常に大きくなる。
(b) トランク重量が高速の約3〜4倍になる。
(c) 通風機、空気調和機が大型となる。
(d) トランクの表面積が大きくなるので防熱効果が悪く、防熱装置の材料費、工費が増加する。
(e) トランクの材料費、工費が増す。
したがって、空気調和装置の調和空気の送風方式は、低速より高速の方が有利であるが、あまり高速とすると必ずしも経済的でなく、現在一般に用いられている風速は16〜25m/sの範囲となっている。
14.7.4 風圧
風圧は、次の式であらわされる。
H=hm+hp+hf+hs…(14.3式)
ここに、
H=全圧(mmAq)
hm=通風トランクの抵抗(損失水頭)(mmAq)
hp=トランクの局部抵抗(損失水頭)(mmAq)
hf=付属器具の抵抗(損失水頭)(mmAq)
hs=余裕水頭(5〜10mmAq)
hm、hpは14.7.2参照。hfの例は次のとおりである。