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(4) 人材情報システムの構築について

 

アンケートによる実態調査は、母集団は16社と少なく、現状の造船受注の状況からみて、小規模業者は労働力確保より、工員不足はスポット外注依存などで消化せざるを得ないこと、やや規模の大きい業者は、雇用調整を実施した社もあることから、大手造船業からの技術工採用について「必要」とする社4社、「不必要」とする社9社、無回答3社と分かれる。

しかしながら、ヒヤリングによる実態把握によれば、小手造船業の労働力事情は主に溶接、鉄工、造機等の職種にかかる技術工の不足は恒常的であること、先行きについても、若年層の雇用についての見通しが暗いことに加えて熟練工の不足、高齢者層さえ不足が懸念されることなど、地域性をも考えると労働力環境の悪化は避けられないものとみられる。

実際には、大手造船所の技術者の採用について、条件がマッチさえすれば来て欲しいというのが実情であろう。

従って、ヒヤリングからは人材情報システムについて構築し、登録内容についてニーズにマッチした精度の高い個人情報が盛り込まれていれば、大手造船所の技術者からの採用を「不必要」とした社を含め、アクセスし活用したいと望む社は多いものとみられる。

 

 

 

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