3.2. 椅子コクピット
椅子コクピット形状について、まず現行図面による操船部とコクピット半分の実寸モデルをヨット上に再現し、身体障害者による海上での作業を含めた操船動作の確認を行なった。この確認作業からの障害者の声を取り入れ、操船装置、障害者用椅子、デッキ形状及びウインチ等の配置を決定、図面化した。
3.3. 椅子形状
1) 図面に反映したもの
○背もたれの角度を大きく(JIS車椅子基準に合わせた)
重心位置が前だと腹筋が弱いと揺れたとき前のめりなってしまう。安心感の増大。
○椅子底面を平らに(四角く平坦に)
自分の辱蒼シート、クッションを使用したい。
○前方への傾斜角をつける(JIS車椅子基準に合わせた)
前方への倒れ込み防止。安心感の増大。
○椅子を軽く(材料を車椅子で実績のあるチタンに)
左右への移動を少しでも楽に。
○左右に肘かけを(脱着式を取り付け)
揺れたときの体の支持を容易に。
○足乗せを作る(椅子と一体式にて実施)
脊損等足に神経がない場合足乗せが必ず必要。
2) 図面に反映しなかったもの
●椅子を回転式に(海上試験にてデッキ上に可動物があると、手を付いたとき支えたとき大変危険なことが判明。不採用)
乗り降りや左右を見る時、また同じ体制で長時間は大変なので椅子を回転できるように。椅子を回転式にして実証試験実施。
3.4. コクピット形状
1) 図面に反映したもの
○コクピット前方にもスライド椅子を(椅子式にする。変更:ウインチ位置、シート位置、ハッチ位置、コクピット形状)
操船部の椅子システムが大変具合が良いので前方にも設置。
○メーンシートトラベラーを低く(床面より立ち上げ)
前部椅子化にともなう操作性向上。
2) 図面に反映しないもの
●体を支えるパルピットを(椅子式に変更のため不要に)
パルピットを作り実証試験で好評。