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渉外代表 中国高齢者事情―上海訪問

 

10月15日から19日にかけて中国・上海市を訪問し、「2000 中日少子老齢化問題研究会」に招へいされ、発表者として参加しました。

上海市人口和計画生育委員会党書記長、上海市老齢科学研究センター主任、華東師範大学人口研究所長等の発表を総合すると、1]21世紀に向け、都市経済と社会の経済的発展のため、2010年までに経済成長を優先し、併せて総合人口対策をすすめる。また、上海の入口対策(現在、上海1313万入。ちなみに東京は1188万人)は、定住生育、戸籍政策、新日居住区調整とし、経済と入口の調整を行う。2]高齢者ケアと介護では、「老年人」生活の中心は、「全人・全天候・全サービス」を宗旨に、「政府扶助・市場伝達・実体管理・社会参加」がすすめられる。地域の老人を中心に給食・入浴・リハビリ・移送・問診がありボランティア参加もある、とのこと。

中国老齢化教育モデル校の田林中学校も訪問し、「なぜ中学で高齢者教育をするのか?」との問いには、「中学時代の体験が、大人になっても人生観として生きる、高齢者を守る、人のふれあいをつくる」との返答。経済成長と人口対策、福祉システム、敬老心教育等を討議し現場視察して、国の進む道が明確に示されていると改めて感じました。

さわやか(爽清)福祉財団・和久井は、ふれあい社会づくり・介護保険両輪論・NPO法入と市民公益・東アジアとの連携について発表し、日本から学者・政府研究者に加え初めての市民団体参加が熱烈歓迎された訪中でした。

(和久井良一)

 

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上海を訪問して研究会で日本の高齢社会事情を発表する和久井渉外代表(写真上)

 

財団運営グループ

 

さわやか福祉財団の経理事務

 

財団の年間収支予算は約4億円です。収入は27項目に仕訳し、支出は40項目の事業支出に仕訳して処理をしています。事業支出については仕訳相違のないよう神経を使っています。月間約400枚の伝票を起票するのですが、この伝票が経理の基本となるものであり、当然のこと収入、支出の都度必ず起票し、決して起票を翌日に回すということはありません。手順を追って説明しますと、各事業担当から支出依頼がありますと、まず証通書類を点検し、完全であれば事業名と支出費目を確認し伝票を作成します。最近は各事業担当が起票して来てくれることも多くなり、経理担当としては大変助かっています。この伝票により現金支出、あるいは銀行振り込みを行い、対外処理を終わります。もちろん、その後、領収証をいただかなければならないものはその旨伝票に付箋を付ける等して、いただき洩れのないよう心がけています。

1日の事務終了後、その日の伝票のうち現金収支のものを集計し、「金銭残高金種別表」により伝票から算出した現金残高と実現金残高の一致を確かめます。一致しない場合は再検算、再々検算をしますがどうしても現金の過不足が発見できないときは、止むを得ず仮払金あるいは仮受金勘定を起こし発見を翌日以降に託します。

翌日、前日分の伝票をパソコンにインプットし、この記帳済伝票とパソコンから出た「仕訳チエックリスト」との照合を行い記帳の正確を期します。また、この時「現金預金管理表」を作成し各銀行預金残高が預金通帳残高と合致しているかを確かめ、処理が正確であることを確認します。そして伝票には期初からの通し番号を付けて綴り、証憑書類は台紙に貼り、伝票と同じ番号をふって領収書綴りに入れます。こうすることにより伝票類の紛失を防ぐと同時に、後日の検索の便に備えます。

月初に収支全項目の「予算管理月報」、前月分の「入会・入金状況」(これは前月ひと月の個人新規入会会員のリストと、法人会費・寄付金・永続基金を払い込みいただいたそれぞれのお名前と金額を記した表です。これにより貴重なお金を提供いただいた方々を財団職員全員に周知徹底するものです)、前月末の財団の全資金の銀行口座別残高を示す「資金残高表」を作成し職員全員に配付します。この一連の経理処理のほかに、各補助金、助成金毎に各帳票類をまとめ、いつでも補助金・助成金提供元に説明できるようにしています。経理スタッフは全員企業OBで、嘱託1名、ボランティア4名です。1日平均の稼働人員は嘱託1名、ボランティア1名の計2名です。

(平山熊三郎)

 

 

 

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