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財務グループ

 

思恩忌を迎えて

 

今年も「思恩忌」(しおんき)の季節がやってきた。「思恩忌」とは「さわやか」が発足以来ご恩をいただいた故人の方々、とりわけ遺贈(遺言で遺産を贈与すること)を賜った方々の遺影を事務所内に飾り、生花を供えて職員一同感謝の念を捧げるという行事。今年で4回目になる。

遺言は極めてプライバシーに属する事柄で私共が当然に知り得ることではないが、相続人がおられない方で、みすみす遺産が国庫に帰属してしまうよりは社会福祉に役立てたい、そこで「『さわやか』に遺贈の手続きをしておいたよ」とおっしやる方が昨年来数件に及び、誠にありがたいことと思っている。それだけに、遺贈による寄付金の取り扱いについては財団内部で厳しいルールを設けている。必ず寄付金を使用する事業を明らかにし、ご本人のご遺志をもとに使用すること、「○○基金」と遺贈者の名前等を冠して後世まで残るようにすること、従って勘定処理も別にすること等々である。コンピュータのハードの配布やソフトの開発に使用させていただいている「山路基金」「沢村基金」はその例である。

「思恩忌」はこれら故人の遺贈者のみなさまに財団一年間のご報告を兼ねて、改めて以上の決意を申し上げた日であった。

(高野芳夫)

 

財団運営グループ

 

―平成12年度収支予算について―

 

社会情勢が日々変化する中で、高齢者福祉のあり方もさまざまな形で議論になっています。財団の事業もそんな社会の動きをにらみながら多様化し、また行政からの委託事業も増え、時の状況に即応し、予算の修正が必要になることがあります。財団運営グループは各グループとの連携を強め、事業が滞りなくすすめられるようにサポートしていきます。

 

平成12年度の収支予算総額は3億8260万円です。

これから基本財産収入分5000万円を差引いた3億3260万円が事業運営費となります。これを基に収入の各項目からご説明します。基本財産運用収入170万円(収入合計に占める割合0.5%、以下同じ)、会費収入4290万円(13%)、事業収入700万円(2%)、助成金収入1億1460万円(34%)、特定預金取崩収入2728万円(8%)、その他の収入(寄付金)1億741万円(32%)前期繰越収支差額3169万円(10%)となります。

一方、支出の項目は、事業費2億6629万円(支出合計に占める割合80%)であり、これを事業ごとに記しますと、組織づくり支援事業8899万円(事業費に占める割合33%、以下同じ)、ふれあい社会づくり事業8160万円(31%)、グループホーム推進事業360万円(1%)、社会参加システム推進事業1240万円(5%)、広報・企画事業5330万円(20%)、コンピュータシステム開発事業640万円(2%)、緊急援助事業2000万円(8%)、となります。

この他に、一般管理費5212万円、予備費ほか1418万円があります。

これが5月22日の理事会・評議員会で決定したものですが、財団の「組織・事業運営方針」の一項目に「柔軟〜時の状況に即応して予算を修正する」云々〜(『さぁ、言おう』本年4月号参照)があり、社会情勢にダイナミックに対応していく財団の事業の修正変更は日常茶飯事です。それに加え、最近は行政方面からの研究開発事業の委託も増え、今年度もそれらのための予算修正が確実視されます。

財団運営グループは、これらの事業をなお40事業に細分化し、それぞれに事業担当、経理担当を定め、予算管理に万全を期しています。これからも各事業推進グループとの連携を緊密にして財団事業の運営の円滑化に努力していきます。

(平山熊三郎)

 

 

 

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