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グループホーム推進グループ

 

地域に根ざした高齢者の新しい「自宅」

―『ふれあい型』グループホーム!

 

「長年暮らした自分の家から他人と共に暮らす生活に移ることはなかなか勇気のいることです。容易なことではありません。アビィフィールドでしたらほんの少しの勇気でそれができるのです。ドアを開けたその瞬間に ほらいたわり合える仲間 食事を共にする人たち 自分の使い慣れた家具の置かれた個室 くつろげる気分 そうです!もうここはあなたの家です。私はここへ来て親身の世話を知りお互いの気遣いを感じています。再び家族がいるような…」

 

以上はNPO運営による高齢者共生の住まいを世界的に展開しているアビィフィールドインターナショナルのハウス(英国リッチモンド)の入口に掲げられた言葉です。

豊かな時代といわれる現在、人が生きていく基本的な要件、「衣食住」の中で「住」は(特に高齢者の「住」は)果たして豊かなのでしょうか?

今、我々の住む町の中を見回してみると、多くの問題が浮かび上がってきます。

「子供たちが独立して、いなくなった広い家で、単身または夫婦のみの高齢者が寂しく生活している」「郷里から呼び寄せられた高齢者が地域になじめず、日中、独り留守番をしたり、公園のベンチで所在なげに過ごしている」「希望する賃貸住宅を断られ、探しあぐねて、高齢者が古い、環境の悪いアパートでひっそりと暮らしている」など多くの問題事例を見ることができます。

こういう事例を見るにつけ、高齢者にとって住まい方がいかに重い意味を持っているかわかってきます。

地域の中でごく普通に、寂しくもなく、もっと気楽に生活する住まい方はないものだろうか! そんな希望を持つ高齢者が増えています。この希望に応える有力な住まい方の一つが『ふれあい型』グループホームなのです。

地域に溶け込んだ新しい「自宅」として、元気なうちからお互いの自立を認め、支え合い、共に生きる生き方、グループホームを全国各地で展開、発展させていきたいと思います。 (神谷和夫)

 

財団運営グループ

 

さわやか福祉財団の予算編成

 

2000年度予算は昨年9月こ編成されましたが、これを2月に再度見直しを行い3月に確定しました。編成の手順は、財団運営グループ(総務)、財務グループが収入額と経費の一般管理費・人件費を見積ります。

これに対し各事業担当グループが事業計画とそれに基づく予算額を積算し総務に提出、これを収支予算書にまとめるのですが、一度では収支均衡しません。

財務グループの獅子奮迅の活躍とみなさまのご支援により会費収入、寄付金収入は前年度をわずかではありますが上回っています。しかし補助金、助成金の類は厳しい状況にあります。

一方、事業のほうは24事業を計画しており、担当はそれぞれ熱心かつ意欲的な人材に恵まれていますので、その種類も規模もどんどんふくらみ費用は増加の一途です。

収支バランスを取るため事業内容を理事長をまじえて徹底的にチェックし、事業費の圧縮、節約に努めていますが、事業費はほぼ予算通り支出されるものの、収入は必ずしも予算通りとはいきません。

「世間さまがわれわれの事業を必要と認めてくださる限りお金はなんとかなる。お金がなんともならなくなった時は世間さまがわれわれを必要としなくなったのだと潔く認めよう」という理事長堀田の言葉に励まされて(?)今年度もがんばります。

(平山熊三郎)

 

 

 

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