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喜・涙・笑 ふれあい活動奮戦記

NPO団体が互いに連絡を密にし協議、協力し合うことで住みやすい街づくりを目指したい

NPO法人サポートぱんぷきん(東京都)

 

「ある時、いつものようにお弁当を届けに行くと、いくらドアを叩いても返事がない。おかしいと思って中に入ると、脳梗塞の発作を起こしてお風呂場で倒れていたんです。それで慌てて救急車を呼んで病院に運んだのですが、残念ながら二時間後にはお亡くなりになりました。この方の場合、最初の発作の時に半身まひとなり、もう病院からは出られないと言われたものの、このままではダメになってしまうと病院を逃げ出して、空いているアパートに飛び込んだんですね。そんな経緯もあって、福祉事務所とのつながりを作ったり、病院への送迎のお手伝いなどもしていたんですが、天涯孤独の上、継続的にかかわっていたのは私たちぐらいということもあって、行政や警察との対応から亡くなった後の家財道具の片づけまで担いました、このケースを通して、宅配をするということはこんなふうにお年寄りの様子の急変に出会うこともあるのだと痛感すると共に、地域の中で生きていくためにはどんなサポート体制が必要なのかについても、改めて考えさせられました」

 

こう語るのは、東京・大田区で、近隣の高齢者への弁当宅配から家事援助まで幅広い活勧を続けているNPO法人サポートぱんぷきんの代表石川みのりさん。

 

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年に1回開かれる総会では、活発な議論が飛び交う。

 

 

 

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