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●続々とすすむ法改正

改正少年法、改正健保法・医療法が成立

昨年末の国会で成立した改正少年法。今回の最大のポイントは、成人と同様の刑事裁判を受けさせることを可能とする年齢を「16歳以上」から「14歳以上」へと2歳引き下げたこと。ただし家庭裁判所が「刑事処分相当」と見なした場合のみいわゆる「逆送」の対象となる。つまりは裁判官の裁量による点は変わらない。「厳罰」が子供たちの凶悪犯罪の抑止力につながるのか、あるいは単に「前科者だけを増やすことになる」のか。冤罪が増えることにはならないのか。いずれにしても非行は人格が破壊されていくところから芽生える。子供たちが「自分」を取り戻せる社会をどう大人たちがつくっていけるのか。施行はこの4月からだ。

また、すでに今年1月からは従来定額負担だった70歳以上の医療費が原則1割の定率負担となる改正健康保険法が施行され、さらに医療機関の広告規制を緩和するなどの改正医療法も成立。「高齢者応分負担」を形にした社会保障政策だが、課題は未だ山積。とにかくは心身の健康が一番!

 

●教員が高齢者疑似体験の研修

昨年12月、青森県介護実習・普及センターが高齢者疑似体験インストラクターになるための研修を学校の教員向けに始めた。子供たちのためにまず先生が率先して活動してもらう試み。その後に期待したい。

 

●健康保険証カード化1人に1枚 今春から順次

厚生労働省は、これまで原則として「一家に1枚」交付されていた健康保険証を2001年4月から、既存の保険証の更新に合わせて順次カード化して1人1枚配布することを決定した。一定の移行期間の間は併用となるようだが、IC(集積回路)あるいは磁気仕様などにより、今後は病歴や健康診断結果なども盛り込んでいくことが可能となる。形や材質は発行主体である各健保組合や自治体などが自由に決められる。医療だけじゃなく、福祉情報も取り込んで多目的で先進的なカードを発行する自治体はありませんか?

 

侮辱の痛みは、怪我の痛みよりよほど癒しがたい。

(フィリップ・スタンホープ)

 

 

 

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