仕事と自殺
四〇〜五〇歳代が四割
「仕事と自殺」の相関関係はデータでもはっきりしている。もともと日本では失業率と自殺率はほぼ比例するといわれてきたが、バブル崩壊後の一九九〇年頃より双方とも急カーブで上昇しているのがよくわかる(下グラフ参照)。
自殺の原因・動機を調べてみると、最も多いのが「健康問題」で全体の半分を占めている。この傾向はずっと変わらないのだが、伸び率では九八年には前年よりやや滅少。代わりに前年より一一・六%も増えたのが、「経済・生活問題」が原因の自殺だった。
終身雇用を信じて家庭も顧みず“会社のために”頑張ってきた企業戦士が、突然リストラに遭い、解雇されてしまう。予想だにしなかった事態を受け止めることができず、意気消沈・茫然自失し、自殺を選択してしまうのか。