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情報誌「さぁ、言おう」2000年12月号

 事業名 高齢者のためのボランティア普及啓発活動
 団体名 さわやか福祉財団 注目度注目度5


老老介護に多重・多層介護

介護する家族支援が重要に

 

介護保険制度導入以前は、公的な援助は「メニューはあれども品切れ、売り切れ」の状態でした。今ご自身の体験を振り返って、これからの家族介護は、どうあるべきだとお考えですか?

 

母が八〇歳を過ぎてからは、日中一人なので週に二回有償ボランティアの主婦に来てもらっていました。晩年、電動ベッド、車イス、ポータブルトイレの「介護三点セット」の生活になってから、昼間は家政婦などに頼み、私は帰宅してから翌朝までと休日は一人で介護に当たり、細かい時間割を作っていました。休みが続くと、私には「恐怖の連休」でした。最後の三年間、介護に追われ自分の食事を作る気力もなく体重は激減、慢性の寝不足、腰痛に。それでも私は、月に一回は遠くの妹に泊まりに来てもらい母を頼んで、大好きなオペラを聞きに行って気分転換を図りました。家族は追い詰められて、暗く落ち込みますが、世間の目を気にしないで、息抜きも必要です。

こういった体験から、私は介護保険制度が、介護家族を実質的に支援するものでなくてはならないと思っています。「高齢社会をよくする女性の会」が一昨年まとめた全国の実態調査では、家族は「二〜三か月のセミロングステイ」「悩みや経験を共有し交流できる場所」といったサービスを要望しています。特に高齢介護者の共倒れ防止策は緊急課題といえるでしょう。

 

利用者優先は当然ですが、介護家族も視野に入れて、事実に基づいた介護政策を検討してもらいたいですね。

 

先ほどの家庭介護の実態調査では、介護者の約九三%が女性で、五〇代が三分の一、六五歳以上が四分の一近くを占め、いわゆる「老老介護」であることがわかりました。また、一人で二人以上を介護している「多重介護」、世代の違う高齢者を複数介護する「多層介護」も二割を超えていました。こういった傾向は、今後もっと進むはずです。介護期間は平均七年余り。介護する家族が疲れ切ってしまわないような援助が必要です。

 

金森さんの場合も年齢的には晩年は「老老介護」でした。仕事と介護の両立について介護保険は力になりそうですか?

 

私の夫は二三年前、三年間に四回入退院を繰り返し、五八歳でがんで亡くなりました。その時の看護経験から、家庭内での困難は、生き甲斐といえる仕事があることで乗り越えられるとわかっていました。だから私は、夫の場合も母の場合も、仕事を辞めようとは思いませんでしたね。

 

 

 

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