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介護保険はどう動く?

介護保険は、介護の社会化の第一歩

「介護の実体験を持つ人が声を出していくこと―これが制度改善の早道です」

 

金森さんは六年前、八九歳のお母さんを見送った。娘の結婚、夫の病死で、二人暮らしになって一七年、お母さんは常に心強い味方だった。戦後間もなくから新聞記者として先駆的な仕事をこなしてきた金森さんを、一番近くで見守り、応援していたお母さん。その母と子の関係が逆転したのは、最晩年の数年間。孤軍奮闘の介護生活で、ふと気付くと体重は三一キロ。が、親孝行できたことで「体はやせても心は豊かになった」という金森さんは「介護は社会で、家族は愛で」と提言する。介護保険制度は、家族介護のあり方を、どう変えていくのか。

(聞き手 森山恵美)

 

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フリージャーナリスト

金森トシエさん

(かなもりとしえ)

1925年東京都生まれ。読売新聞東京本社婦人部記者、同部部長、編集委員を経て神奈川県立かながわ女性センターの初代館長、顧問を務める(82年〜92年)。日本記者クラブ、日本家族社会学会会員、厚生省高齢者保健事業専門委員会委員、「高齢社会をよくする女性の会」理事。著書に『人物婦人労働史』(労働教育センター)『女の社会学男の家庭学』(新潮社)『家族の四季』(かまくら春秋社)『老いを看取り歌をうたう』(ドメス出版)『生きる愉しみ老いる愉しみ』(海竜社)など。

 

 

 

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