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麻野 社協も昔は理解いただけないかなという思いも強かったですが、社会のニーズも高まって活動も少しずつ認めていただいて変わってきた感じがしますね。うちでも行政のほうから連絡をいただくこともありますし。

米山 変わらざるを得ないんですよ。行政も介護保険が始まって社協の限界を感じていて、市民団体の役割を再認識してきてる。最近感じるんですが、団体という看板を持っているといろいろな問い合わせが来ますでしょう。出向いて一本釣りする方法もあるけれど、問い合わせてきた方をいかにうまくつないでいくかが大切ですし、効果的でしょう。先日立ち上げでお手伝いした生協さんもうちの団体にメンバーの方が研修に来たり、それと最近では自治会の立ち上がりも多いんです。

堀田 ほお、そうですか。

米山 それも単位自治会じゃなくて。この間我孫子(千葉)で誕生したのは複数の自治会が合同して行う助け合い活動なんです。都市部では高層マンション自治会とか、開発業者がマンションを建築するときに管理組合と一緒に助け合いを織り込んだものがいずれ出てくるんじゃないかと思います。

堀田 (うなずきながら)都市部のマンションでも高齢化が問題となっていて、管理者が相談員を置いたり、助け合いの組織があれば相談のかなりの部分を解決できるんじゃないか。私も住宅協会に話していますが、そんな動きもうまく吸い上げられるといいですね。自分から問い合わせてくるというのはそれだけ気持ちがある方で、インストラクターとしては一番大事にしなきゃいけない方たち。そのためにもご自分たちの団体の活動の様子も積極的にPRすることが大切になってくる。活動の楽しさを伝えると同時に、思いのある方は一緒にやりませんか? とかリーダーのひと言を添えて。

米山 (うなずきながら)昨日の研修会でも、自分の団体で手一杯で人のところまで出向けないとか言う人もいたんですが、そうして活動が広く知られていけば必ず何か相談はあるんです。そこなんですね。自分が無理なら財団に言って適した人を派遣してもらう。それがネットワークですよと研修では言っています。

 

 

 

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