米山　阿部さんはいろいろと巻き込むのがうまいから(笑)。

阿部　そうですかねえ(笑)。私は地域の中のいろいろなものをつないでいくのがNPOの役割だと思うんですよ。介護保険に入らない人たちだって生きがいづくりが必要なんだよというのを実践していく。介護保険も行政任せにしないで、オンブズパーソンとして現場で起きる問題点を行政に提言していく。行政の方が、「今までは中にいたから見えなかったことが見えてきた。言ってくれるのは市民だ」と。そういう役割をさせてもらっています。

堀田　それを自然にやっていけるところがすごい。

阿部　堀田さんが提唱されている理念を地域で実践してるだけなんですけど(笑)。医療と福祉も何とかうまく連携できないかと声かけをして、ヘルパーの事業所とも合同勉強会を一緒にやったりしています。ふれあいを自覚していくための根回し、土台づくりになればと思っています。

　

興味を示してくる人をいかにすくい上げるか

インストラクターは地域の情報発掘・発信源

　

　

堀田　インストラクターとして助け合いの団体づくりをすすめていく時はやはり体験談が物を言うというか、やりがいや楽しさ、そんなメッセージが伝わらないと立ち上がってこないと思うのですが、麻野さんはまずどうやって広めていらっしゃいますか?

麻野　大層なことは全然していないのですが、団体づくりと肩肘張らずに、ちょっとした支援ができるグループや仲間づくりができたらと思って、月に一回、学習会と称して活動しています。私たちを参考に、あとは自分たちで好きなようにつくっていけばいいし、年齢もバラバラ、主婦から会社役員の方までいろいろな方が来てくれますので。

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