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堀田 現場でそんな動きはありますか?

米山 うちの団体でいえば、介護保険が始まった当初にふれあい活動が月一〇〇〇時間から七〇〇時間に減りましたが、今はまたふれあい部門が増えています。特に外出介助ですね。日本財団からいただいた福祉車両が活躍していて、彼岸の時などお年寄りのお墓参りがラッシュ。男性の出番だって、みんな張り切ってやってました。

麻野 私たちの団体は専門家が多くて、仕事では看護や介護は十分やってきています。でもそれだけでは足りないとボランティアもやっていらっしゃる。介護保険と助け合いのボランティア活動をどう組み合わせていけばいいのか、日々現場で考えながら活動しています。

堀田 具体例としてどんな連携をされているんですか?

麻野 介護保険でご近所の方のところに家事援助に入って、たとえばお洗濯をする。夕方になれば近所ですからボランティアで洗濯物を取り込んであげる。食事も昼食は介護保険でやって、夕食は自分の家で作ったものをお裾分けするとかですね。

堀田 完全にボランティアでやっておられる?

麻野 はい、無償で。介護保険で利用していただいていますから、むしろさせていただきたいという形で。

掘田 それはいいですねえ。阿部さんのところはどうですか?

阿部 介護保険の対象にならない方に、在宅介護支援センターからの依頼で家事支援に行ったり、移送サービスで病院にお連れしたりというニーズが出てきてます。今は助けてもらっているけれど元気になったら自分もやりたいという方もいますね。宅老所もつくろうと思っているんですが、その前に巡回型宅老所として地域を順番に回ってるんですよ。修道院、お寺、神社の境内と宗教もごちゃごちゃ(笑)。訪問看護ステーションの人たちもボランティアでかかわってくれて、助け合い活動への意識はすごく高まってますよ。

 

 

 

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