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大したことをやっているわけじゃない。でも次第に義母も私が来るのを心待ちにするようになるし、義妹も“助かる”と喜んでくれましてね。それで、たとえ家族や親戚でなくても、こんなふうに皆で助け合って介護することが大切なんじゃないかと、漠然と思うようになりました。そんな折に、たまたまテレビの「徹子の部屋」を見ていたところ、こちらの活動のお話を聞き、“これからはふれあい社会が必要なのです”との言葉に共感を持ったんです」

自分にも何かできるのだろうか―。そう考えた牛島さんは、さっそく財団に問い合わせて資料を請求、その後、福岡での研修会にも参加した。

「研修を受けて、私がやりたいのはコレだと思いましたね。それで受講後、研修時の仲間や、同じ志を持った人を誘いながら、会の設立に向けて走り始めたんです」

こうして牛島さんは、一九九五年八月、福岡市において二七名の仲間とともに「福岡たすけあいの会」を設立した。

「自分にリーダーとしての資質があるかどうか、考えなかったかって? 最初からそんなことを気にしていたら、会なんてつくれませんよ(笑)。ただ私は一主婦として、こういうものが欲しいんだよという自分の思いを素直に訴える、それだけで頑張ってきました」

 

他団体とのネットワークを活用して、身障者の旅行も実現

専業主婦から会の代表となり、牛島さんの生活は一変した。

 

 

 

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