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生徒の希望のところで職場体験等をする。東さんは「忙しい子供にゆったりとした時間を一週間与え、自分を見つめる時間にしてほしい。トライやる・ウィーク体験後に子供たちの『本当の夢ができた』という声もあった。機会があればいつでも地域の教育力は発揮できる」

実績を積み重ねてきた東さんの発言には説得力があった。

 

共感性と向社会的行動の相関関係

グラフ上の点は生徒の数を表す

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●人と関わる力を「他者の気持ちを感じとって、お互いの存在を肯定しようとする関係を築こうとする力」と考える。

●人と人とが主体的に関わっていくためには「共感し、実行すること」が大切。

●共感性と向社会的行動には相関関係がある。共感性が高いほど向社会的行動ができる。

* 参考文献『思いやりを科学する』『また/思いやりを科学する』(菊地章夫著・川島書店)

注:グラフは青木由美子さんが発表したグラフを参考に作成したものです。

 

手作り装具で高齢者擬似体験

発表者 東京都練馬区立三原中学校

教諭 青木由美子さん

三原台中学校では、ボランティア体験学習として、高齢者疑似体験を行っている。「疑似体験の装具も生徒のお母さんたちが、一生懸命材料を調達して、作成してくれました。親も企画の段階から一緒にボランティア体験ができたのは貴重なこと。また身近な高齢者とのふれあいを通して、多くのことを学んだようです。人とのふれあいが子供の心を支える。人は人でしか磨けない」

また青木さんは人とかかわることが心の育成につながることを科学的にも分析し、グラフにして報告した(上グラフ)。

 

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手作り装具を持参した青木さん(写真左)。参加者からの質問も続々と出た。

 

 

 

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