喜・涙・笑 ふれあい活動奮戦記
新たな出発をするに当たって人と人とのつながりの大切さを改めて感じました
おおすみ在宅福祉サービス 隣り(りん)の会(鹿児島)
一年前、鹿児島県鹿屋市では「ふれ愛センター」という一つの団体が姿を消し、新たに在宅福祉サービスを行う「隣の会」が立ち上がった。代表の齋藤鈴子さんは、それまで長年にわたって、「ふれ愛センター」で事務局長を務めてきた。その齋藤さんかなぜ、新たな団体を設立することになったのか―。そこに至るまでのいきさつや思い、そして会員の意向や告知などの煩雑でデリケートな問題にどう対処して次のステップに移ったのだろうか。
利用者の切実な声に後押しされて新団体の設立を決意
脳梗塞で倒れた父親の介護に携わったことから在宅福祉に関心を抱いた齋藤さんは、七年前、「困っている人の手助けができたら」という気持ちから、在宅福祉サービス活動を行う南日本ケアシステム協会「ふれ愛センター」に協力会員として登録した。
ところが実際に参加してみると同センターは利用者の依頼に対して協力者が少な<、活動は実質的な休止状態に陥っていた。そんなこともあってか、二年目になると代表者から「会の運営を任せたい」との依頼を受けた齋藤さん。恐らく、当時四〇歳という若さとその行動力を見込まれたのだろう。