事業として次の二つが行われており、その活動状況は常時中日新聞に掲載され、市民への情報提供と共に啓発にも一役買っている。
《預託》…社会福祉に役立てることを願って、金銭・物品その他ボランティア活動など善意を寄付(提供)していただく。
《ボランティア活動》…預託(登録)されたものは、技術ボランティアや芸能ボランティアなど多様な活動により福祉施設、在宅福祉、その他必要とする方々などに贈呈(派遣)される。
現在の会員数は2100団体・個人、ボランティア登録および関係者は約1万2000人、事務局員はボランティアとして働く86歳の内川正邦専務理事をリーダーに7名。土用の丑の日、児童養護施設に鰻のプレゼントを届けたこと、ナホトカ号重油流出事故の際、回収作業に役立ててほしいと雨ガッパ2000着を送ったこと、サンタクロースに扮した善意銀行役員が施設を訪れプレゼントをしたことなど、数々の例を力強く披瀝する内川さんの顔から、活動に打ち込む並々ならぬ情熱を感じた。
「小さい時からボランティアをやることによって思いやりの心を持ち続けることができるんです。子供たちが行ったボランティア活動の時間を入学テストの評価の一つに入れるといいんですがね。ここでは、夏休み中の高校生ボランティア活動についての証明書を発行しているんですよ」と内川さん、やる気十分である。善意の輪はますます広がっていくことだろう。
(取材・文/三上彬)