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「発展的解散」という形での代替わりを選択

 

代表の引き継ぎを依頼してから返事をもらうまでの約五か月間、宮島さんは小田島さんに会の理念から事務局運営の方法に至るまで、これまでに蓄積したノウハウなどを週二〜三回のペースで話していったという。また会の置かれている厳しい現状についても、包み隠さず話をした。

「会の活動は、五年目を迎えて行政や地域住民から一定の評価はされるようになったものの、残念ながら実質的には住民の意識を変えて行動を起こさせるまでには至っていない。その結果、中核をなす会員の負担は、担い手の確保や運営資金の調達に疲労困ぱいを極めるという状況にある、といったようなことです」

そうした状況も考えてのことだろう。小田島さんからは、会を引き継ぐのであれば現状のままの会ではなく、少し内容を変更したいとの提案がなされた。

その一つが利用料を六〇〇円から九〇〇円に上げるというもの。

「この件に関しては実は、私たちもこれまでに何回も議論を重ねてきたんですが、“ボランティア精神の後から謝礼がある”という理念の下では、どうしても踏み切れずにいたんですね。

 

「さわやかたすけあいの会」の活動から。

 

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新聞社等の後援でファミリーコンサート(上)やバザー(左)も開催した。

 

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設立総会当時。

 

 

 

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