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会員を増強して、財政的な自立をめざす

 

こうして活動を開始した「札幌微助人倶楽部」は、三年を経て、現在では会員数三七五名、月間サービス時間は約一〇〇〇時間の水準を達成するまでに至った。そして今や、札幌市内の非営利市民団体の中で、まれに見る大規模な市民団体こ成長しつつある。

「これは、一つひとつのケースに、誠意を持って柔軟に対応してきた結果だと思っています。ですから徐々にではありますが、地域での知名度が高まってきた。“困ったときは微助人に相談すれば、何とかしてくれる”と、そういう口コミが、われわれのような市民団体には何よりも大切ですね。おかげで、最近ご入会の方たちは会員さんからのご紹介が大部分ですし、社協や他の介護団体から応援を求められるケースも増えています」

また、サービス提供者を仕事の場所まで送り迎えする送迎サービスを行っていることも、活動への参加しやすさにつながっているのではないかと、齋藤会長は分析する。送迎サービスは車や運転の手配がスムーズにいかずに苦労することもある上、特に冬場は雪のために時間も燃料もかかってしまうので収支としては赤字だというが、少しの時間のサービス提供にも効率的に対応できることから、会員には好評だそう。雪が多い地域であること、また活動範囲が市内全域にわたるという事情を考えれば、こうしたサービスも不可欠なのかもしれない。

 

 

 

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